日本でできるファクトチェック

日本のファクトチェックリンクまとめが主目的

## ざっくり

フェイクや誤報や扇情記事など国内にもチェックが必要な記事は少なくないが、欧米のファクトチェックと比べて、遅れていると言わざるを得ない。2016年にFIJが設立され、日本国内のファクトチェック団体を統合する下地ができたが、円滑に活動が進んでいるとは言えない。なぜ、欧米ではファクトチェックが進んでいるのか、昔からあったのか、それとも近年の何らかの動きなのか、は調べる必要がある。少なくとも、ファクトチェックには、[1]プラットフォーム、[2]新聞社などの報道機関の協力、[3]多くの市民からの理解と支援や要求、が必要であると予想できる。現時点ではプラットフォームは0ではないが貧弱であり、かつそれぞれのプラットフォームが分断されている。新聞社によるファクトチェックは、朝日新聞の政治家発言のチェックぐらいが継続してなされているものである。朝日と読売の叩き合いはどうなのだろう、制度として確立してはいないのでイベントか。また市民のファクトチェックに対する理解とその要求もあまり活発ではない。また方法論が書かれているブログは多くない。

## リンク

### [ファクトチェック・イニシアティブ](http://fij.info)

#### 概要
- ファクトチェックの国内統合を目指す組織
- 記事は実験的に配置しただけのよう
- 会員制度がある[6000 oR 12000]学生は[0]
- [ファクトチェックのガイドライン](http://fij.info/guidelines)
#### 判断
学生から料金を取らずに特別会員と同じコンテンツを見れる会員制度はとても素晴らしいです。色々やっていそうですが、現時点ではオープンにするよりは、会員の内側で議論を深めていこうというスタイルのよう。ぜひ会員になってあげてください。

### [Gohoo](http://gohoo.org)

#### 概要
- 日本の政治を主に扱う総合サイト
- 運営は[WANJ=日本報道検証機構](http://wanj.or.jp)
- 更新記事数ともに多い
- メールマガジンや他のメディアのものの再掲載も多い
- FIJに参加
- 記事に署名あり
#### 判断
国内ファクトチェックサイト最大手じゃないでしょうか、記事もしっかりしている。記事が署名つきなのが好印象。FIJから飛ばされる記事があったので、FIJの実駆動サイトという位置付けなのかも。

### [Fact Check 福島](http://fukushima.factcheck.site/)

#### 概要
- 原発被害を受けた福島限定のサイト
- 設立は2017年の暮れ
- 更新は[4~6記事/month]
- 記事に署名なし
#### 判断
記事の語調や内容についてはさっと見た限り不審な点はない、運営者の情報が少ないのでややネック。

### [Snopes](https://www.snopes.com)

#### 概要
- オールジャンル
- アメリカの長く続いているサイト
- もちろん英語
#### 判断
というかここのサイトとかが本家。海外から流れてくるネタ投稿のファクトチェックにお世話になる。

## ツール

### [CEL-ToolBox](https://citizenevidence.org/toolbox/)

- citizen evidence lab の提供するファクトチェックツールへのリンク
- Amnesty International が運営しているっぽい。

### [Google画像](https://www.google.co.jp/imghp?hl=ja&tab=wi)

- [Google image](https://images.google.com)
- ファクトかどうかは提示されない
- インターネットにある類似の画像が検索できる
- 検索には画像を扱う技術がやや必要となる
- 非常に便利
画像のファクトチェックは、他にもいくつかサイトがありそう。

### [pic2map](https://www.pic2map.com)

- EXIFとmap

### [fotoforensics](http://fotoforensics.com)

- 画像解析
- 透過ピクセルjpegのsum値などがわかる

### [tineye](https://tineye.com)

- 類似画像検索

### [yandex](https://yandex.com)

- ロシアの検索サイト

### [二次元画像詳細検索](https://ascii2d.net)

- あんま精度高くなさそう
- 「最近の検索」が凄まじい

### [Image Raider](https://www.imageraider.com)

- 横断検索サイト

### [saucenao](http://saucenao.com/)

- 画像検索サイト
- 芋づるに探していけるらしい

### [pintarest]()

- つよーい
- すごーい
- たーのしー

## そのほかのサイト

### [ipドメインsearch](https://www.ip-domain-search.com)

- サーバー検索

  • ip検索はいくつかサイトがあるから、比較記事がまたれる

## 記事

### [世界に100以上存在する「ファクトチェック」サイトの現状:メディア信頼度を裏付ける第三の権威](https://digiday.jp/publishers/factcheck-and-credibility/)

###[メディアやジャーナリズムを取材・研究しているジャーナリストの藤代裕之氏](https://news.yahoo.co.jp/byline/fujisiro/)

 

「ヌーハラ」発祥の地は平成28年のTwitterでした。

2019–5–4から「蕎麦すすり嫌い」のツイートが話題になっています。そもそも何の番組のキャプ画なのか気になったので調べてみたところ、根が深かったのでまとめてみました。

https://twitter.com/Kg5GhATZPPA1WKx/status/1124608953298575360

2016-秋: 『ヌーハラ騒動』

2016年以前に「ヌードルハラスメント」なる言葉が使われていたことは確認できていないため、以下にのべるTwitterが言葉の初出と考えられる。

  1. Twitterアカウント戦争法廃止の国民連合政府応援隊が「今まで製麺業界の圧力で隠匿されてきたヌーハラを暴きます」という前口上から始まるツイートをツイート。(削除済み)
  2. Twitter上でも十二分に話題になり、まとめサイトがこぞって取り上げる。(未確認)
  3. 学研のニュースサイトが取り上げる
  4. 毎日新聞のサイトへ転載される
  5. それを『ユアタイム』やら『とくダネ!』などのフジテレビ系情報番組が紹介した
  6. 引き続いて他の民放も紹介した。(未確認)

参考: 「ヌーハラ報道」に、目くじらを立てる理由— ITmedia ビジネスオンライン

2017–10–23: 『「PRODUCT X」第一弾「音彦 」予約受付開始』

日清食品グループECサイトがリニューアルしてから1周年を迎えたにも関わらず利用者の伸びがイマイチだったという。そこで一般への認知度を上げてユーザーになってもらうことを目的として、ニュースで取り上げてもらいマスで話題になるようなプロモーション「PRODUCT X(≒エイプリールフール企画)」という企画を行おうとした、と推測される。そして最初の企画として「音彦」イベントを行った。これはおそらく、2016年秋にテレビ民放にて話題とされた「ヌーハラ」へ面白おかしい解決策を示すことにより、メディアでの取り上げとマスでの話題を狙ったものである。これは問題が日本人自身のアイデンティティにも関わる比較的センシティブな話題であったこともあり、準炎上とも呼べる非常に効果的なイベントとなったように見受けられるが、結局ECサイトの利用者が増えたかどうかはわからない。

2017–10–30: 『「スーパーJチャンネル」にて「音彦」が取り上げられる』

2017–10–30–16:50~19:00に放映されたテレビ朝日系の番組「スーパーJチャンネル」において「音彦」が取り上げられ、伴って今回Twitterで話題になった「フランス国籍を持つ成人男性へのインタビュー」曰く「僕の隣で 蕎麦をすすって食べられると\n音が気になってイライラする」の場面が放映された、と推測される。(未確認)(本当にフランス語でそう言っていたのか、テロップ詐欺じゃないのか。また前後の文脈は要検証)

2017~2019: エセマナーの浸透

テレビで取り上げられれば、wikipediaの出典にもなれる。wikipediaにページができるほど放映してしまったのはTVメディアの怠慢。wikipediaに書かれるとそれが常識になってゆくのは時間の問題であり、最初は一ツイートに過ぎなかった「ヌーハラ」がじんわりと世間に浸透していった。そしてなんちゃってマナー講座サイトや講師が取り上げることで、マナーデフファクトスタンダードへと昇華する日も近い。

2019–5–4~: THE RETURN OF THE NOO-HARA

コメントは5.1K、リツイートは13K、いいねは14K。十分バズったツイートになっています。あれから、もう3年も経っていたんだね。Twitterにようこそおかえり。

日本人やフランス人を問わず、日本の麺類をすする音が不快に感じる人がいるのは事実です。しかしそれがどれぐらいの割合で存在するかが重要ではないでしょうか。すすって食べたい人がいて、かつすすって食べて欲しくない人がいる以上、どこに落とし込むのかは両派がどのぐらいの人数いるのかが分からなければ判断しようがないと思いますがいかがでしょう。

また今回のツイートで目立ったものに、「すべての」と「一部の」を分けられていない論理展開があります。画像の中の彼は一人のフランス国籍を持つ男性にすぎません。彼がすべてのフランス人の意見を代表しているわけではなく、彼の意見が標準的なフランス人の意見であることを保証するものも何もありません。情報の価値としては「乱数IDはるか」が「蕎麦すする音嫌い」と言ったことと同じです。気合いで斬り捨てましょう。ついでに他のフランス人が「蕎麦すすり音」に対してどんな感想を持っているかをRedditあたりで調べてみると、心の平穏が得られます。参考資料の下の方にリンクを貼ったので、ぜひRedditに癒されに行ってください。

2019–6~: 聴覚過敏症の方々への対応が始まる

参考にした資料

ヌーハラ総論

日清のプロモーション

メディアの「音ハラ・ヌーハラ」報道

Reddit